世耕弘成氏「教義に賛同する党議員はいない」

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世耕弘成氏 旧統一教会に“罪”を押し付け被害者ヅラの仰天

公開日:2022/10/07 13:30 更新日:2022/10/07 13:30
6日の参院本会議で自民党の代表質問に立ったのは、世耕弘成参院幹事長だ。旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)と関係の深い安倍派の参院会長も務めているが、仰天“演説”で教団をバッサリ切り捨てた。
自民党の点検によると、旧統一教会と接点があった所属国会議員は180人に上るが、世耕氏は「『日本人は贖罪を続けよ』として多額の献金等を強いてきたこの団体の教義に賛同するわが党議員は1人もいません」と断言。議場内は騒然となった。
SNS上では《たくさんいるでしょ。安倍、細田、山際、下村、山谷…》《これまで出てきている幾多の証拠はどう説明するの?》といった声のほか、《賛同しないのに当選するために統一教会の信者を利用?》《長年、選挙協力してもらいながらこの言い様!》との投稿もあった。世耕氏は長年、自民党議員が統一教会や関連団体から選挙支援を受けてきたことについても触れ、「選挙の際に相手からの申し出でボランティア支援を受けてしまった。その延長で、日常の政治活動の中でメッセージを送った、挨拶をしたということに尽きる」と教団側に押しかけられた被害者のような言いぶりだった。
また、「安倍元総理は戦後70年談話で戦争にかかわりのない世代に謝罪を続ける宿命を負わしてはならないとした政治家です。この教団とは真逆の考え方に立つ政治家です」とも言い切った。
安倍元首相は3代にわたって旧統一教会と付き合いがあり、突出して関係が深かった。山上徹也容疑者が安倍氏と教団のつながりを認識したとされるビデオメッセージでも、韓鶴子総裁に「敬意」を表明している。今さら「真逆」とはよくぞ言えたものだ。

■教団側は「残念」

世耕氏の代表質問からは“罪”をすべて旧統一教会に押し付け、被害者ヅラをしようとする自民党の魂胆が透けて見える。旧統一教会は世耕発言をどう受け止めるのか――。
広報部は「自民党議員と足並みを揃えて会合などの活動を行ってきたのは、教団ではなく、友好団体である」と前置きしつつ、「教団の広報としては残念としか言いようがありません。それ以上、お話しすることはない」と答えた。「総理の指示のもと、金輪際、われわれは統一教会との関係は一切持つことはありません」と胸を張った世耕氏。信者を利用し、都合が悪くなったらポイ捨てしているようにしか見えない。

My Comment

山上哲也による安倍元首相の暗殺以来降ってわいたような大騒ぎで、主権者たる国民の政治不信はその極限にまで達している。
やっと始まった国会の2日間の議論を聞いていると、コロナ禍、物価上昇、円安、株価下落、ガソリン、石油の高騰による電気代の高騰、東京オリンピック汚職等々、世も末の苦難の社会情勢にあることも知らぬかの如く、議論などとは言えぬ国会論争に明け暮れる国会議員は果たして本当の庶民の代表なのかと疑ってしまう。
旧統一教会と自民党の癒着ぶりが明らかになるにつれ、地方議会議員にも広がっていることが明らかだ。程度の差はあれ民主主義の根幹である選挙における不正や宗教団体と政治が結びついては健全な政治は望めない。それは公明党にも言えることで反社会的であろうとなかろうと政治と宗教が結びついてはろくなことはない。最近のイランにおける宗教慣習「へジャブ」による女性の死亡はその最たるものだ。
憲法で保障された信教の自由は政治と分離しなければならず、個人ではなく、宗教団体が特定の候補を支援することは明確に憲法違反であると考える。旧統一教会は「世界を統一する宗教で制覇」しようとする危険な教義であり、民主主義と信教の自由から逸脱した団体である。
宗教団体の税制優遇がすべての根源であることは明らかである。
宗教法人の定義と優遇税制及びその活動を制限するカルト法案成立が喫緊の政治課題であり、健全な庶民が最も必要とする法律である。今国会での成案が必須である。