統一教会の闇

日刊ゲンダイDIGITAL ライフ 暮らしニュース 記事

安倍元首相側近の井上義行氏が大炎上!

旧統一教会の「全面支援」で当選していた

公開日:2022/07/14 14:35 更新日:2022/07/14 16:01
旧統一教会はどこまで政界に食い込んでいるのか。
7.10参院選で当選した自民党の井上義行議員が、旧統一教会から全面支援を受けていたことが発覚し、ネット上で<これも衝撃!>と驚きの声が上がっている。井上氏は、第1次安倍政権の時、首相秘書官をつとめた安倍元首相の側近だ。
選挙期間中の7月6日、さいたま市文化センターで開催された旧統一教会の集会「神日本第1地区 責任者出発式」は衝撃だ。
旧統一教会の幹部が、「井上先生はもうすでに信徒となりました」と紹介し、「必ず勝たなければいけない。勝ちこそ善であり、負けは悪でございます」とゲキを飛ばしているのだ。つづいて井上氏も登壇して挨拶している。
実際、井上氏は旧統一教会の「賛同会員」になっているようだ。旧統一教会は全国に10万票を持っているという。全国比例で出馬した井上氏は、16万5000票を獲得し当選している。
現場で取材したジャーナリストの横田一氏がこう言う。
「会場は異様な熱気でした。幹部や井上議員が発言するたびに大きな拍手とワーッという歓声が上がる。熱狂的な信者が自民党議員の集票マシンになっている感じでした」
はたして、どれだけの自民党議員が旧統一教会から支援を受けているのか。
=======================================

日刊ゲンダイDIGITAL 政治・社会 政治ニュース 記事
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/308234
著者:高野孟ジャーナリスト
1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。

永田町の裏を読む

もはや全ては歴史の闇の中…私が安倍元首相に聞いてみたかったこと

公開日:2022/07/14 06:00 更新日:2022/07/14 06:00
安倍晋三元首相がこんなふうに突然に命を奪われてしまうとは、夢にも思っていなかったので、残念でならない。
というのも、本欄はたまたま、第2次安倍内閣が動き出すのとほぼ同時の2013年の正月明けの週から執筆を始め、以後、日刊ゲンダイの休刊日を除いて毎週書きつづってきたが、そのほとんどは当然のことながら、安倍政権批判だった。
2020年の夏になって連載が380回を超えた頃に、その中から170編ほどを選んで単行本にしようという話が出版社との間でまとまり、「安倍政権時代/空疎な7年8カ月」というタイトルも決まって最終ゲラを送り返したその日の夕方に安倍が辞任表明したので、びっくりしたものだ。その文中でも何度か述べていることだが、安倍政治の特徴のひとつは多動性の傾向というか、ある時期にあるテーマで大いに盛り上がって「やってる感」を醸すのだが、それをやり遂げないうちにもう別のテーマに飛び移っていて、前のテーマは放ったらかしにするという、極度の移り気である。まして「モリ・カケ・サクラ」のような都合の悪い話になると意図的に置き去りにして「ああ、あれはもう終わった」と言って片付けようとする。アベノミクスもそうで、口数だけは多くいろいろな号砲が放たれたが、その結果どうなったのか、総括は聞いたことがなかった。最近、統計を見ていて驚いたのは、アベノミクスが始動した2013年の日本の実質GDPは528兆2481億円、安倍辞任の2020年のそれは528兆2308億円で、ほとんど同じ。「どうしてなんですか?」と一度ご本人に聞いてみたかった。
対露外交も、プーチンと27回会談したというのに北方領土が1ミリとて返ってこなかったのはなぜなのか。私が聞いているところでは、プーチンは、NATOの「東方拡大」と日米安保の「西方拡大」とを同じ本質の事柄と見ていて、集団的自衛権の解禁で日本を共同作戦に駆り出そうとしている米国が、北方領土に米軍基地を造りたがった時に、安倍はそれを拒絶できるのか疑念を抱いていたというが、その点での安倍の認識はどれほどシビアだったのか、ぜひ聞いてみたかった。
とまれ、もはや全ては歴史の闇の中。安倍さん、安らかにお眠りください。
=======================================

日刊ゲンダイDIGITAL ライフ 暮らしニュース 記事
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/308325

安倍元首相が賛意を示した旧統一教会の「仰天教義」保守系支持者らはなぜダンマリ?

公開日:2022/07/15 06:00 更新日:2022/07/15 06:00
「私たちの友好団体が主催する行事に安倍元首相がメッセージなどを送られたことはございます。(統一教会教祖の)ハン・ハクチャ総裁が主導されている世界平和運動に対して、賛意を表明してくださっていた」
安倍晋三元首相の銃撃事件を受け、11日に都内で会見を開いた「世界平和統一家庭連合」(旧統一教会)・日本教会会長の田中富広氏。殺人容疑で送検された山上徹也容疑者(41)の母親が教会員だと明らかにした上で、安倍元首相と旧統一教会の間につながりがあったことも認めた。安倍氏が教祖に「賛意」まで表明していた統一教会の教義とは一体、どういうものなのか。
1978年6月1日の衆院地方行政委員会で、共産党議員が教義である「原理講論」や関連書籍など読み上げている。内容はこうだ。
「韓国語の原本によりますと(略)こういうことが書いてあるのです。有史以来、全世界にわたって発達してきた宗教と科学、即ち、精神文明と物質文明とは韓国を中心として、みな一つの真理のもとに吸収融合され、神が望まれる理想世界のものとして結実しなければならないのである(略)人類の父母となられたイエスが韓国に再臨されることが事実であるならば、その方は間違いなく韓国語を使われるであろうから、韓国語はまさに祖国語となるであろう。したがってすべての民族はこの祖国語を使用せざるをえなくなるであろう。こう言っているのです」
「男性韓国が、真理の国ということができるとすれば、女性日本は産業の国といえるのではなかろうか。深遠な真理をもって語りかけてくる男性に、女性は何をもって返答をするであろうか。婚姻の約束が成った後は、仲人を立て、調度品を将来の夫のもとに納める習いがあるではないか。日本は、二十年間の驚異的な産業の発展を有している。この産業・経済を男性韓国へ結納として収める歴史的必然性がある」
いやはや、どう見ても「曲解」としか思えない教えだが、これでは霊感商法被害者などが続出するのも無理はない。
改めて日本の現職の総理大臣が「賛意」を表明していたことに驚くが、不思議なのは、ふだんは「嫌韓」「反韓」を訴えている保守系から批判の声がほとんど出ていないことだ。仮に、野党議員が今回の安倍氏のように「韓国が世界の中心」みたいな団体に「賛意」を示していたら、たちまち「売国奴」「恥を知れ」などと大騒ぎになっているだろう。
ネット上でも、〈京浜急行線の駅名案内がハングル文字というだけで怒り狂っていた右派の人はなぜ静かなの?〉、〈世界の中心が韓国で、属国扱いの日本は女性もカネも差し出せという宗教法人に賛意を送った安倍さん。韓国嫌いの支持者はどう思っているのだろうか〉といった声が出ており、自民党などの保守系支持者らが声高に叫ぶ「愛国心」の“正体”が問われる事態となっている