ここまで劣化した国に希望はあるのか

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コロナ第6派はやってくるのか?

上昌広氏は「岸田政権が同じ失敗を繰り返す恐れ」と警鐘

公開日:2022/01/02 06:00 更新日:2022/01/02 06:00
2年続いた新型コロナウイルスのパンデミックは22年も簡単に収まりそうにない。約100年前に世界で大流行したスペイン風邪は終息に3年かかった。
新型コロナは変幻自在に変異を繰り返し、次々と感染の波が押し寄せている。再感染力が強力なオミクロン株はワクチン接種国にも広がりを見せ、流行の主流になりつつある。医療崩壊を回避するため、ロックダウンや行動制限に踏み切る国が相次いでいる。冬の流行期に突入し、日本でもオミクロン株が牽引する第6波に見舞われる可能性が高い。連日、各地で市中感染が確認されている。
当初、オミクロン株は重症化しにくいとの見方があったが、英国の研究チームは「オミクロン株の重症度がデルタ株より低いという証拠はない」と結論付けている。オミクロン株の感染拡大と年末年始が重なれば、東京の新規感染者が1月末に3000人超との試算もある。万全のコロナ対応が必要だが、医療ガバナンス研究所理事長の上昌広氏はこう言う。「日本はいまだに検査を抑制し、空港検疫は精度の低い抗原検査のまま。ブースター接種も飛び抜けて遅い。科学的な判断に基づいて政策決定されているとは到底、思えません。途上国も含めてワクチンを打ち終わるのが24年とされ、少なくとも23年まではコロナ感染は続くとみられています。今後も、岸田政権が非科学的なコロナ対策を続けるなら、安倍、菅政権と同じ失敗を繰り返すことになるでしょう」
ブースター接種が進み、治療薬が定着すれば、コロナと共存する時代が来るかも知れない。しかし、コロナ禍の2年間で生活は大きく変わり、元の生活には戻らないだろう。感染が収まっても、マスクや消毒用アルコールは必需品になりそうだ。リモートワークが定着し、忘年会・新年会をやめてしまう会社も少なくない。部品供給難の反省から工場では「カンバン方式」も見直されるという。22年もコロナに振り回されることになるのか。