佐幌岳
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佐幌登山紀行
退職後移住したこの鹿追の地は、東大雪と呼ばれ北海道の屋根、大雪山系の東に広がる山岳高原(海抜200メートルほど)にある。山登りは、私の記憶の中にもこの60数年はなかった。毎日、北の方向には然別湖周辺および糠平湖周辺の著名な山が見え、空気の乾燥する秋から冬にかけては、南の方向には、日高山脈が屏風のように見える。
そんな中で、秋晴れの9月29日(月)初登山を決行した。初登山は、冬の間いつも行っている佐幌岳である。インターネットの登山に関するHPなどを閲覧して、比較的楽に登れる山として紹介されていたので、軽い気持ちで行ってみることにしたのである。
佐幌岳は狩勝峠頂上のドライブイン脇から登る狩勝峠コースと、サホロスキー場からスキーコースを登るスキー場コースがあるが、峠から登るコースを選択した。こちらの方が、距離が長く本格的登山コースである。登山決行を決めて自宅を出発したのが、午前10時ころであった。狩勝峠頂上には、10:35着。
頂上のドライブインの駐車場にとめ、トレッキングシューズにはき替え、身支度を整えて出発である。狩勝峠駐車場から売店の右側、国道38号との間を十勝側へ向かっていくと、50メートル程で佐幌岳登山口の表示と、登山届出用紙がおいてあり記入する。すでに2組が入山しているようである。いよいよ登山開始、10:45である。いきなり足場の悪い、すべりそうな急な登り口を登ると、登山道は、2mほどの幅に笹が刈られており、比較的なだらかで歩きやすい。
登り始めてほどなく、峠に続く国道の十勝側を見渡せる尾根に出る。天気もよく、暑いくらいで、急な登りが続くと汗がどっと吹き出て、息切れもする。どうもペースが速すぎるようである。
時々、一息入れながらゆっくりと進む途中、マウンテンバイクの5人組に出くわす。先に入山したグループのひとつのようで、マウンテンバイクで佐幌岳まで登り、下山の途中であった。この急斜面を自転車で上り下りする様子にびっくり。確かにマウンテンバイクだから山登りにも使うのだろうが、初めて見るその熟練した技術に感心してしまった。
さらに急な斜面を上り下りして、11:50に途中の桜山へ到着する。桜山950.5mの頂上標識がある。ここからは、十勝平野とこれから上る佐幌岳へ続く登山道が見通せる。桜山から一旦下ってから佐幌岳直下に進む。ここまでは、木々や笹の登山道であったが、直下に取りつくと岩石がごろごろとした登山道となる。 両手を使って、岩の段差をやり過ごすこと20分。桜山から40分で頂上に到達する。
登山開始から1時間45分、12:30に到達した。
頂上には中年女性のグループ4人が先着していた。
360度の大パノラマを堪能する。北側の大雪山系は、冠雪しており、さらに美しい。東には、然別周辺の東西ヌプカウシヌプリ(地元では夫婦山)や南ペトウトル山、白雲山、天望山。遠くにはウペペサンケやニペソツも遠望できるまさに絶景である。 登山の醍醐味は登りきった後にある、達成感とこの絶景を体感できるところにあるようだ。
先着のグループはもう下山のようである。頂上には自分一人である。持参したカメラにそれらの絶景を切り取る。それから十勝平野を見ながらゆっくり昼食をとり、贅沢な至福の時間を過ごす。
ちょうど13:00となったので下山することにする。下山は登りのような息切れや汗が噴き出すようなことはないが、足を踏み外したり、木や岩に足をとられると、大けがにもつながる。特に単独登山では注意が肝心である。それでも、やはり一度歩いた道は安心感がある。登りは桜山から頂上まで40分かかったが、下りは30分であった。桜山に着くと、先のグループが休憩中で、やはり中年女性ということもあり同じ距離を45分かかったとのこと。
30分で降りてきたことを告げるとびっくりしていた。グループの関係は深く聞かなかったが、京都2人、広島1人、札幌1人ということで、近年の登山ブームは、ここにもやってきていることを痛感する。
4人の記念撮影をという依頼で、桜山の頂上標識を背景にカメらのシャッターを押してやる。結局このグループを追い越して、先に桜山を降りる。あれほど汗だくで頑張った上りも、下りは快調に歩が進む。結局桜山から50分で登山口に到着する。
佐幌岳頂上から下りの所要時間は1時間20分であった。
駐車場で着替えをしていると、先のグループが約10分遅れで、下山してきた。こうして、初登山は大きな経験と達成感と大パノラマの歓迎を受けて無事終了した。
佐幌登山情報
佐幌岳 カシミール3D画像 | 新得・佐幌周辺地図 |
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Photo
桜山から見た佐幌岳 | 桜山頂上標識 | 佐幌岳頂上標識 |
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然別方面 | 登ってきた登山道 | 南方向の十勝平野 |
糠平方向 | 大雪山系 | 東西ヌプカウシヌプリ |
頂上の大岩 | サホロスキー場のゴンドラ |