バカな大将、敵より怖い

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中村敦夫 末世を生きる辻説法

政府は“壊れた蛇口”で破産国家に

公開日:2021/01/22 06:00 更新日:2021/01/22 06:00
現状を切り抜けても、次々と新ウイルスが襲来すれば、我々は従来のような社会に戻らないかも知れない。AIやテレワークはさらに拡大し、満員電車もビル群も不要になり、一極集中の必要性もなくなる。人口密集をあてにして商業インフラをつくるという発想も消える。
政府は「経済」をもっと未来的な視点で捉え直し、新産業の展開に頭脳と金を投入すべきだ。開店時間と感染は関係ないのに、無理やり「時短」を押し付け、協力者に6万円払ってどうなる? 内閣支持率が下がってくると、意味のわからぬ給付金が小出しに出てくるのはどうしたことだ。ばらまきは応急手当てであって、解決策ではない。壊れた蛇口じゃあるまいし、このままでは、アッという間に破産国家だ。
壊れた蛇口は、五輪の方向にも向いている。ロンドン大会くらいから、ド派手なイベントから脱却しようという声が高まった。日本も立候補の際は予算総額7340億円で「コンパクト五輪」をアピールした。ところが、開催地に東京が指名されると、何だかんだと東京都と日本政府が負担する額面が3兆円を超えることが分かった。コンパクト五輪だったら、4回もやれる金額である。コロナによる延期が決まると、さらに出費が増える勘定になった。そもそも五輪誘致に積極的だったのは、アホノミクス前首相だった。長期政権の最後を、キンキラの花道で飾りたかった。コロナ禍が起きても、延期してでもやりたかった。「完全な形で」と息巻いていたが、悪事がバレて仮病辞職となった。
棚ぼたのガースー首相も、「コロナウイルスに勝利した証しとして」などとほざいた。この男、ウイルスは何億年も前から存在しているが、人類の歴史は、たかだか20万年ということすら知らない。それでも五輪を死守したいのは、これを手柄に衆院選で勝ち、続投のチャンスを掴みたいからである。ところで、現在の状況で、五輪が無事にできると考える人は少ない。感染は地球規模で拡大している。日本はもちろん、ほとんどの空港は閉められたままだ。予測される選手や関係者、観客1000万人を、到着後どこへ隔離するのか。ワクチンだって、まだ効果はわからない。なに、無観客で? 何のため?
「バカな大将、敵より怖い」とはよく言ったね。

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