運動が重症肺炎の予防につながる?

抗酸化物質の産生を促すとの研究結果

5/5(火) 20:00配信BUSINESS INSIDER JAPAN

急性呼吸窮迫症候群(ARDS)は、COVID-19で最も多い死亡原因だ。

新しい研究によると、運動は特定の抗酸化物質の産生を促進することで、この合併症を予防する可能性があることを示唆している。
ただし、この研究にはCOVID-19患者は含まれていない。動物実験を含む過去の研究を精査したもので、現在のパンデミックに意味を持つかどうかはわからない。
ARDSへの影響にかかわらず、深刻なコロナウイルスの症状がみられない人は、定期的に適度な運動を行うことを専門家は推奨している。
新型コロナウイルスから身を守るためには、基本的には家にいて、外出するときは人との間に少なくとも6フィート(約1.8メートル)の距離を保ち、手を洗って、よく触る場所を頻繁に消毒するべきだということが、今や常識となっている。
しかし、バージニア大学医学部のある研究者は、もう一つの重要な行動をリストに加えることを提案している。運動だ。そしてその効果は、肺や免疫の機能や気分を改善することに留まらないという。
同大学で分子運動生理学の研究を行っている心臓血管医のチェン・ヤン(Zhen Yan)教授は、最新の調査研究で、運動が「細胞外スーパーオキシドジスムターゼ」、またはEC-SODとして知られる抗酸化物質の産生を促進し、それが急性肺疾患などから体を守ることを見出した。
抗酸化物質によって急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を防ぐことができるとヤン教授は述べている。ARDSは症例の45%が死亡する疾患で、ICUにいるCOVID-19患者の最大85%が罹患すると言われている。
さらに、安全な距離を保ちながらの運動は、もしもCOVID-19になった場合の、重篤な合併症から身を守るための重要な戦略だという。ヤン教授は発表資料で、「いつまでも孤立して生きることはできない」と述べた。
「定期的な運動は、我々が知っているよりもはるかに多くの健康上の利点がある。この重症呼吸器疾患に対する防御作用は、多くの例の一つにすぎない」
動物と人間についての研究結果だが、COVID-19患者は含まれていない
ヤン教授と同僚は、その多くは動物によるもので一部は自身の研究室で行われた過去120件の研究を洗い直し、運動によって促進されるEC-SODが分子レベルで、多くの疾患の発症に関係する酸化ストレスから組織をどのように保護するかを調べた。彼らは骨格筋のEC-SODに特に興味を持っていた。運動は、抗酸化物質が病気の影響を受けた他の組織へと循環するのにも役立つという。また、今回の研究結果は、運動がARDSの発症を予防したり、少なくとも症状を軽減したりする可能性を「強く示唆している」という。
ヤン教授はBusiness Insiderに対し、有酸素運動はEC-SODの産生を促すのに最適だが、「筋肉量が多いと、より多くのEC-SOD産生を誘導する」ため、ウエイトトレーニングも重要だと述べている。
彼は、あなたがまだCOVID-19に感染していなければ、恩恵を得るために、少なくとも毎日30分の運動を推奨した。そして、長期にわたってベッドで寝ていることも肺の症状を悪化させ、他の合併症を引き起こす可能性があるため、軽度の感染者はできれば適度に運動をするべきだとも述べた。
一方、Precision Nutritionの科学ディレクターであるヘレン・コリアス(Helen Kollias)氏はBusiness Insiderに対し、この調査は過去の研究のみを対象としており、必ずしも人間を対象としたものではないため、慎重に検討する必要があると述べている。
さらに、EC-SODと抗酸化物質が疾患と炎症に及ぼす影響は「何十年も議論されてきた」と、ミネソタ大学医学部の呼吸器科医のクレイグ・ワイネルト(Craig Weinert)氏はBusiness Insiderに語っている。
「今のところ、ARDSの予防や治療に関する因子として運動を支持する証拠はほとんどないはずだ」

運動は、免疫力を高め、肺機能を健康に保つために有効

コロナウイルスの患者への影響についてはわからないが、継続的な運動によって肺と免疫系を健康に保つことができることは明らかだ。
救急救命医のジェべダイア・バラード(Jebidiah Ballard)氏は以前Insider.comの取材に対し、「免疫力を高めるポイントを見つけるためには、慎重に、適度に、運動したほうがいい」 と述べていた。
「感覚を働かせて、運動後の気分を評価しよう」と彼は言っている。
「元気が出ているか、それとも疲れているか。いずれにせよ、今は10キロ走のパーソナルベストを目指す時期ではないだろう」
身体活動は、COVID-19を悪化させることが知られている多くの慢性疾患のリスク低下と関連しているが、「1週間運動しただけでは、どんな病気も改善することは期待できない」とコリアス氏は述べた。
「改善が見られるには、数週間かかるだろう」
健康な人と同じように、基礎疾患のある人にも、心身の健康を増進するために、安全な環境で運動することを勧めている。
「もしCOVID-19に罹患した時、彼らの生存可能性は高まるだろうか。1日や1週間ではなく、数週間かけて健康状態を改善できていれば、そうなるだろう」と、彼女は言った。
「このウイルスに対する魔法のような特有の運動は存在しない。適度な運動は健康全般に好影響をもらたす」
[原文:Exercise may protect against a deadly coronavirus complication. One expert thinks it should be recommended just like social distancing.]
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)

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私事になるが、適度な有酸素運動の継続が、生活習慣病やがん、さらには感染症への免疫体質の獲得に非常に有効であることは、ジョギング歴40年の実体験から断言できる。
現在78歳のわたくしは、14歳から35歳までバスケを主とするスポーツマンであったが、現役を退いて運動から離れると5年もせずに今でいうメタボ体質となり、電柱から電柱を走るのもやっとの生活習慣病となった。その時代に有酸素運動の大切さが叫ばれていたこともあって、40歳前から禁煙とジョギングを開始。以来フルマラソンも4回ほど経験し、その後は朝の1時間ほどのジョギングが日課となった。
それ以来今日に至るまで、雨や嵐、降雪以外は年中朝の活動を継続している。おかげでインフルエンザどころか普通の風邪さえも全く罹患することなく現在に至っている。
動物には廃用性委縮の宿命が付きまとう。「使わなければ衰える」頭も体もすべて人間としてより向上する意欲がなくなればそこから委縮が始まる。免疫も生きる意欲がなければ体も反応しない。コロナの終息は結局個人個人が免疫力を獲得するまで続くだろう。かからぬことに越したことはないが目に見えぬウイルスだけに最後は免疫力が頼りである。
薬物による過度の期待は禁物である。必ず副作用が付きまとうことを忘れてはならない。
子供がかかりにくいのは日々活発な運動が行われ、高い免疫力を持つからであろうと推察する。ウオーキングからでもよい、この機会に始められることをお勧めする。
くれぐれも「継続は力なり」です。
3日坊主は、自己嫌悪からむしろ免疫力を損なう。

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