厚労省天下りの巣窟

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中村敦夫 怒りん坊の閻魔堂会議

国立感染研は原子力村同様の感染症村

公開日:2020/04/21 06:00
コロナの話じゃが、報道番組やバラエティー番組の中で、奇妙な日本語の造語が目立つ。中でも、「三密」には驚いたわい。これはそもそも密教用語で、拙僧たちのテーマじゃ。指で印を結び、仏の姿を表現するのが身密、悟りの言葉である真言を唱える口密、仏の世界を心に描く意密。身口意の三密を修行し、聖と俗が合一した時、人は悟り、即身成仏が完成する。しかし、コロナ論議に登場する三密は、これとは内容が違う。
3月24日に五輪延期が決まると、コロナについて静観してきた都は「感染爆発・重大局面」という看板を掲げ、「密集、密接、密閉」はダメと言い出した。問題は、こんな表現では、具体的に何を言ってるのか、わからんということじゃ。危機迫る今、語呂合わせや言葉遊びじゃなかろうが。
それにしても、政府はもぐもぐと歯切れが悪い。この大惨事を前に腰を抜かしたのか、何もしておらんし展望もない。安倍のやった大事業と言えば、各家庭にマスクを2枚ずつ配ること。それも小さ過ぎて実用不可能というではないか。プロは猫用サイズのマスクなんて作らない。またしても、イカガワシイお友だち絡みじゃなかろうな。あんな代物に500億円も払うとは何事じゃ。この悲劇の顛末じゃが、当局の言い分は、最初からブレっ放しのダッチロールじゃった。閻魔堂会議の見立てはこうじゃ。
感染症に知識も興味もない内閣は、厚労省に丸投げした。省は下部機関の国立感染症研究所に、さらに丸投げ。感染研は予算も薬の許認可権も握る厚労省の天下りや研究者の巣窟。いわば原子力村同様の感染症村
その中で、WHO職員時代にSARSを経験したX教授が、対策チームの長に着任した。X教授は今回、自論のクラスター撲滅論に固執。本来の段取りである陰性陽性を測るPCR検査を抑制した。結果、収拾がつかない危機を生んだ。X教授は発言や感情にぶれがあり、この大任に耐えられるかどうか心配じゃ。今頃になってPCR路線に切り替えようと言い出したが、時すでに遅し。日本は10周遅れで感染爆発のトラックを走っておる。とても現実とは思えん。とは言うものの、こんなかたちの即身成仏はなんとか避けたいもんじゃ。

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不要不急の外出を自粛というだけで、自粛のために必要な食料や日常品の購入には、外出せざるを得ない。その一方で、パチンコ店は行列のできる状態のところもあるし、日用雑貨販売のスーパーも同様に混雑している店もある。これに対して商店の休業補償についてニンジンをぶら下げて自粛要請しているものの、すべてが外出できない人のためには営業してもらわなければならない職種もある。
論外のパチンコ店さえ休業補償しなければ営業自粛できないほど行政官僚の対応力・想像力の欠如が目立つ。非常事態宣言をしたのならそれ相応の成果を上げなければならないのに、食料や日常雑貨品が配達されるような仕組みや、自宅学習のための対策もすべて民間からの指摘によってはじめて問題となるなど、官僚の危機感のなさを痛感する。
こんな内閣、行政への信頼は全く失われてしまったというのがここ数日感じる不安である。
志村けんも彼の地で、「だいじょうぶだあ!」どころか「しんぱいだあ!」と叫んでいるように思う。