偽善の「CO2削減」その2

二酸化炭素の大きな恵み

ハーバード大学勤務経験のある物理学者ルーボス・モートルが2013年5月12日、CO2濃度が400ppmになっても問題はない、「 CO2はどんどん増やせ」という趣旨の論説に書いた。「CO2は『植物の食べ物』だ。ほかの側面はことごとく無視してよい。人間を大切に思う組織なら、大気にCO2を増やす行動を支援しょう。……植物を育てるCO2は、めぐりめぐって地球上の全生物を養っているのだから」。
オーストラリアのジェームズ・クック大学名誉教授、地質学者の故ボブ・カーターが、2015年の取材で指摘した。「いまの地球は『CO2欠乏』状態にあります。大気のCO2濃度倍増を猫も杓子も恐れるのですが、CO2が二倍になるのは、時をほんの少しさかのぼる話にすぎません」。また彼は、「CO2濃度が倍増すると環境に破局的な影響が出る」という声を「阿呆な発想」とみてこう言う。「もう15年ほど流行してきたその発想は、科学といっさい関係ありません。既定路線の政治キャンペーンなんです」。
元グリーンピースのパトリック・ムーア博士が、米国上院の公聴会でこう証言。「いまの地球は生命史上、異常に寒い時期ですから、少しくらい温暖になるのは、ヒトにもほかの生物にも、害どころか大きな恵みでしょう。……暖かくなるのは、寒くなるよりずっといいことです」。
物理学によるとCO2の温暖化パワーは、濃度が上がるほど減っていく。EPA長官賞を得た地質学者のレイトン・スチュワードが、取材の際に説明してくれた。「CO2は熱をとらえる温室効果ガスですが、濃くなるほどに効きかたは弱まります。CO2を減らしても気温はほとんど下がりません。大気にCO2が増えれば植物の成長が速まり、作物も樹木も森林も増える。だから昨今、地球はどんどん緑化が進みました。植物の養分が大気に増えるからですね」。
2013年にはスウェーデンの気候学者レナルト・ベントションもこう発言。「CO2の昇温効果は『濃度の対数』に比例する。濃度が上がるほど、さらに同じだけ増えたときの温度上昇は小さくなっていく」。
ベントションに言わせると温暖化は、気温をこまかく測れるようになったせいで騒がれ始めた。
「過去100年の昇温は、温度計で測るからこそ値が出る。人間が体感できる変化でもない」。実のところベントションは、脅威派から懐疑派に転向した人だ。それを知った脅威派は怒り狂い、彼にさんざん嫌がらせをしてきたという。
ニュージーランドの気候学者クリス・デフレイタスが2009年5月1日、「気温とCO2濃度の相関は弱く、……いまCO2が気温を上げる力は飽和に近い」と発言し、こう続けた。「これから濃度が増えても昇温効果は小さくなるいっぽう。……そもそも、古代に気温は何回も上がっている。
CO2の増加が起こす昇温など、きちんと測れないほど小さい。むろん気温は今後も少しは上がるだろうけど、大きく上がることは絶対にない」。
               

MyComment

CO2が地球の温暖化に脅威と言われ始め、ゴアがノーベル平和賞を受賞したことから、にわかにCO2温暖化の元凶とされた。これにもともと科学者とは無縁の気候学者が乏しい研究費を増やすために、危機感をあおり、IPCCなどという科学とは無縁な政治屋がキャンペーンを張ったことから、一般市民はすっかりこのCO2温暖化説にこり固まってしまった。
大部分の真の科学者は皆いずれ沈静化するだろうとあえて、反論してこなかった。というよりも、それだけ地球の環境変化の理解が進んでいなかったこともあって、明確な反論ができずに来たのが経緯である。
原発が絶対安全などというキャンペーンを国民に浸透させた政治屋によって、科学的知見(大地震と津波の警鐘を鳴らしていた地球物理学者)などの警告を無視してきた東電が大津波によって炉心溶融を起こすような大事故が発生した。
このCO2元凶説もこれに似て、政治屋が自分たちの利害関係だけで科学者の知見に耳を傾けずに突っ走った結果がこの混乱である。
これに海洋プラスチックやごみ処理問題すべてにCO2排出問題が絡んでくる。母なる海が自浄作用を超えたとき本当の環境破壊を知っても遅い。
これから先プラスチック製品を使わない選択はできないだろう。
またすでに使っているすべての部品はいずれ廃棄することになったとき、最も有効なのは、焼却である。金属を除き、プラスチックの再生はコストがかさみ、再処理にもCO2排出が伴うから、プラスチックは燃料として焼却処理以外にない。
無駄にCO2を発生させることは地球資源の浪費につながるから、これを節減することに依存はない。ただ、やみくもにCO2排出0は理論上できない。それは地球上の動物はすべて死ねというに等しい。
なぜなら、人間も動物も、有機体でありその有機体の基礎物質がCO2であるからだ。人間も動物も食物を代謝してCO2を排出する。唯一植物だけがCO2を消費して炭素を固定化し酸素を放出する。
今しばらく地球は活動期にあり、頻繁に火山の噴火や地震、山林火災、原発の冷却水、都市化によるヒートアイランド現象等々温暖化の要因は様々である。今こそ科学者の知見に従って、より良い地球環境を研究する必要がある。日本独特の風評被害や科学的理解もなしに、真偽の確認もしないNHKをはじめとするマスコミのCO2元凶説の垂れ流しは即刻改めないとならない。