科学技術の衰退を憂う

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科学論文の引用回数 米中が各分野の1位独占 日本はなし

NHK 2019年5月12日 4時08分

引用回数が多い科学論文の各国の割合を151の分野ごとに比較したところ、アメリカと中国が各分野の1位を独占し、日本は1位となる分野がありませんでした。集計した科学技術振興機構は、日本の研究力が相対的に下がっていると警鐘を鳴らしています。科学技術振興機構は、引用回数で世界の上位10%に入る質の高い自然科学系の論文について、人工知能やバイオテクノロジー、天文学など151の分野ごとに各国の割合を比較し、順位の推移を分析しました。
その結果、最新の2017年までの3年間平均では、151分野のうち80分野でアメリカが1位でした。残りの71分野は中国が1位となり、米中が首位を独占しました。
日本は1位の分野がなく、がん研究など2つの分野の3位が最高でした。
日本と中国はともに1997年までの3年間平均では1位の分野はありませんでしたが、中国は20年の間に、機械工学など産業に関わる分野を中心に大きく順位を上げ、日本を引き離す結果となりました。
また5位以内の日本の順位をみても、1997年までの3年間平均では151分野のうち83分野で日本はトップ5に入っていましたが、最新の2017年までの3年間では18分野にまで減りました。
科学技術振興機構の伊藤裕子特任研究員は「予算が突出した米中がトップになるのはある意味当然といえるが、5位以内をみても日本の研究力低下が鮮明になった。深刻に受け止めるべきだ」と警鐘をならしています。

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このブログの「大学の危機」で次のように指摘した。

「国立大学・高専が多くの教員の反対にもかかわらず、独立行政法人に移行してからは運営交付金が毎年削減され続けてきた。運営交付金の削減はまず、研究費の削減となり、更に非常勤講師ばかりの教育に陥る。
もはや安定した環境で研究や教育を考えることさえできない状況に陥っている。そこへもってきて、潤沢な予算をニンジンに防衛省が研究費を出して国防に関する先端技術を研究させたり、反日(極右=日本会議に反対する勢力)と決めつける研究を阻止しようと、自民党・公明党議員がツイッターで、これをいかにも正論かのように掲げ、大学や教育にまで干渉し始めている。
法大田中学長に続く、明大のこの対応はまことに時宜を得た声明である。日大のような金儲け、体育会系の重視などもってのほかで、これらへの運営交付金を削り、更に独立行政法人も連携して声明を発する時である。少子高齢化によって、誰でも入れる大学は淘汰させるべきであり、これらの2・3流大学へ運営交付金を出すならば、独立行政法人に削減した運営交付金をまわすべきである。科学立国の日本が将来にわたって、世界に伍していける国となるために何よりも高度な知識をもった科学者・研究者・技術者こそが必要である。筆者には、今改革しなくてはもう立ち直れない時期にあるという危機感を持つのだが、安倍政権は、加計学園をはじめとするIR法案・働き方改革等々国を悪い方向へ導いていることに国民は気付かなければならない。」

今日本の大学は、運営交付金が年々減額され続け、すでに独立行政法人になってから15年が経過した。この間交付金は毎年1%づつ削減され、最早15%もの減額である。教育研究費に回る資金はなく、民間の資金を借りることができた研究テーマのみが細々と続けられている。
最早、世界的に引用される画期的な論文は出てこない。しかも大学教授は研究がメインであるはずが、単なる学位授与機関に陥っている。排出される学生も就活ばかりを熱心に行い、今や卒業論文さえレベルの低いものになりつつある。ましてや交付金の削減は、教授数の削減によって、非常勤講師ばかりが大学の授業を受け持つような例も多い。
研究力が低下したのではなく、腰を落ち着けて基礎研究をするだけの研究費が低下したのである。
日本が科学立国だと、胸を張っていられたのは、大学・高専が研究の場として十分とはいえないまでも、独立行政法人化されるまでは、自由な研究ができる研究費が与えられていたからである。
研究力低下を憂う前に大学の運営交付金を早急に手当てしなければ、再び科学立国は過去のものとなることを為政者は十分に思考すべきである。

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