原発事故をテーマに朗読劇「線量計が鳴る」

朗読劇を上演する 中村敦夫(なかむら・あつお)さん

北海道新聞 04/16 09:14 (関口裕士記者)より

「国の言いなりで、右向けって言われたから右向く。カネさえもらえば、何でも言うこと聞く。オレはもう、そったら日本人にはなりたくねえだけなんだよ」。決めぜりふに拍手が起こった。3月末に札幌市と後志管内共和町で上演した朗読劇「線量計が鳴る」。福島県で生まれ育ち、2011年の東京電力福島第1原発事故に人生を翻弄(ほんろう)された原発技師の一人語りだ。
 東京生まれ。小中学生時代を福島県で過ごした。東京外大を中退し劇団俳優座へ。1972年にヒットしたテレビ時代劇「木枯らし紋次郎」で知られる俳優で作家。ニュースキャスターや参院議員だった経歴も持つ。
 かねて環境問題に関心が高く原発にも反対し、福島の事故で「黙っていられなくなった」。自ら脚本を書き、16年から始めた一人芝居は共和町で65回目を数えた。79歳で約2時間の舞台に立つ原動力は「公憤と義憤」だと言う。「8年たって国民は原発事故を忘れつつあると言われるけど、そんなことは決してない」。誰も責任を取らないことに、まるで何事もなかったかのように再稼働が進むことに…「みんな怒ってますよ」。
 政治でも社会運動でもなく演劇だからこそできることがあると信じている。「何が悪で誰が悪か、言いづらいことを忖度(そんたく)せずにえぐり出すことができる」自身を「表現者」と呼ぶ。「ジャーナリストと芸術家の真ん中にいるような存在だと思っているんです」(関口裕士)

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道経連は8日、会長・副会長会議を開き、高橋賢友会長(65)が6月の定時総会で退任し、後任に真弓明彦北海道電力社長(65)を推す意向を表明した。出席した副会長5人も賛同し、真弓氏の会長就任が事実上内定した。真弓氏は6月26日の株主総会を経て北電会長に就任することが決まっている。北電会長が道経連会長を兼務するのは5年ぶり。
北電がいわば北海道経済界をけん引する道経連会長に就任してどのような方向を示そうとするのか?
泊原発は、道民の大部分は再稼働に反対している現状も理解せず、日本一高い電気料金の解決もせず、黒字が出ると真っ先に株主配当。道民には原発が再稼働したら料金を下げるの一点張りであるこの社長は、自分の責任も果たさず会長職につき、経済界を引っ張るという。
あきれた北海道の経済界である。このような自分の保身しか考えない指導者は令和の時代には通用しない。地方創生が言われて久しいが一向にその糸口さえ見つかっていないのが北海道知事であり、道庁・経済界の指導者である。
北海道自立に向けて、新知事はこんな道経連を相手にしっかりとその方向を出してほしい。このブログでも再三取り上げているように北海道には
「北海道省エネルギー・新エネルギー促進条例」が制定されていることを今一度その条文をしっかり読みなおし、早急に泊再稼働をあきらめ、エネルギー地産地消を推進する方向が地方創生の切り札であることを中村敦夫氏の朗読劇でも聞いて猛省し、喫緊の最重要課題であることを理解してほしいものだ。

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