令和天皇即位

天皇陛下 儀式でおことば「国民に寄り添い責務果たす」

NHK 2019年5月1日 18時51分

1日、新たに即位した天皇陛下の「即位の礼」の儀式が、皇居・宮殿で行われ、天皇陛下は、天皇として初めてのおことばで、「常に国民を思い、国民に寄り添いながら、憲法にのっとり、日本国及び日本国民統合の象徴としての責務を果たす」と決意を述べられました。
1日は、天皇陛下の即位に伴って国事行為として行われる「即位の礼」の最初の儀式として、「剣璽等承継の儀(けんじとう しょうけいのぎ)」が、皇居・宮殿の「松の間」で、午前10時半から始まりました。
「剣璽等承継の儀」は、歴代天皇に伝わる三種の神器のうちの剣(つるぎ)と曲玉(まがたま)などを受け継ぐ儀式で、天皇陛下は、えんび服に最高位の勲章の「大勲位菊花章頸飾(だいくんい きっかしょうけいしょく)」をつけて臨まれました。

続いて、天皇陛下は、午前11時10分すぎから、皇后となられた雅子さまとともに、即位後初めて国民を代表する人々と会う「即位後朝見の儀(そくいご ちょうけんのぎ)」に臨まれました。
皇后さまは、ローブデコルテという格式の高いロングドレスを着用し、上皇后さまから受け継がれたティアラをつけて、皇后としての初めての儀式に臨まれました。

儀式では、天皇陛下が、三権の長や閣僚、地方自治体の代表など参列した290人余りを前に、天皇として初めてとなるおことばを述べられました。
天皇陛下は皇位を継承したことについて、「この身に負った重責を思うと粛然たる思いがします」と述べたうえで、退位された上皇さまについて触れて「上皇陛下がお示しになった象徴としてのお姿に心からの敬意と感謝を申し上げます」と述べられました。

そのうえで、「皇位を継承するに当たり、上皇陛下のこれまでの歩みに深く思いを致し、また、歴代の天皇のなさりようを心にとどめ、自己の研鑽に励むとともに、常に国民を思い、国民に寄り添いながら、憲法にのっとり、日本国及び日本国民統合の象徴としての責務を果たすことを誓い、国民の幸せと国の一層の発展、そして世界の平和を切に希望いたします」と決意をあらわされました。

このあと、天皇陛下は正午すぎから、ご一家を補佐する「侍従職」トップの侍従長などの認証式に臨み、いったん赤坂御用地にあるお住まいの「赤坂御所」に戻られました。

後略

My Comment

202年ぶりに起こなわれた生前退位と新元号への改元、および新天皇の即位式に大多数の国民はTVとはいえ眼前で行われる伝統儀式に身の引き締まる感情を得た。
大化から続く天皇家の伝統は、欧米各国が時の権力者のもとにその国の形態を変えてきたが、日本は大陸とは隔絶した島国で、営々と築かれた農耕文化のもと、大家族制度でお互いをかばいあい、助け合って独特の文化を
築いてきた。井の中の蛙大海を知らず、海外へその覇権を広げようとした一部金の亡者の企てによって、戦争を仕掛けもろくも敗れ去った。戦後の筆舌に尽くしがたい艱難辛苦を経て、昭和の時代に世界に例のない復興を果たした。しかし、拝金主義の欧米各国のグローバル化を目指す一部経済学者が誤った方向へと導いたために、伝統的な日本の家族制度を打ちこわし核家族化と高齢化がますます国力を衰退させた。
昭和から平成にかけてバブル経済(資本主義の行き着く終焉)によって、国民の大部分が中産階級から貧困へと衰退し、人心は荒廃し、詐欺と犯罪の横行する弱肉強食の時代になってしまった。
そんな中で、まだ国民が心を一つにできるのは象徴としての天皇の存在である。ともすると戦争責任を問われた昭和天皇、象徴天皇としてあるべき姿勢を貫かれた平成天皇、そして令和天皇にはともすれば、一部権力者の誤った方向の矯正役としての行動を期待したいと切に願う。

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