JR道内路線 「廃止ありき」は通らぬ

 北海道新聞社説

北海道新聞 06/21 05:00

沿線自治体との十分な議論もなく、鉄路の廃止がなし崩しに進んでしまわないか、心配だ。
国、道、JR北海道などによる6者協議で、JR単独では維持困難とする10路線13区間のうち、JRが廃線とバス転換を求めていた5区間は、国の財政支援の対象外となることが固まった。
JRの島田修社長は記者会見で地元負担を求めて維持を図る8区間についても、収支が改善しない場合の廃線の可能性に言及した。
結局、島田社長は高橋はるみ知事に陳謝したが、当事者が鉄道を含む交通体系のあり方を検討しているさなか、廃線を持ち出すのは信頼関係を損なう行為だ。
JRと道には、十分な説明と丁寧な議論を重ねるよう求めたい。
6者協議でJRが示した経営再生の見通し案で、5区間は国に支援を求める対象としなかった。
5区間のうち石勝線夕張支線は夕張市とバス転換で合意済みだ。
札沼線北海道医療大学―新十津川間でも、空知管内月形町の上坂隆一町長はバス転換容認を表明、現状より高い利便性が見込めるとしている。地元が納得する形の廃線であれば、やむを得まい。
残る日高線鵡川―様似間、根室線富良野―新得間、留萌線深川―留萌間のうち、日高線と根室線の一部は台風などの自然災害で不通が続いている。そのまま廃線にするとしたら、無責任ではないか。
利用拡大や支援によって存続の可能性を探る沿線自治体が反発するのは当然だ。関係者で議論を尽くしてもらいたい。
島田社長が廃線の可能性にふれた8区間は、道の交通政策総合指針で維持に努めるとされている。

知事との会談で島田社長は「真意が伝わらなかった」と述べたが、JRは沿線自治体の立場を尊重しなければならない。
道議会5会派は島田社長の参考人招致で合意した。地域の実情を踏まえた議論を深め、交通体系の将来像に反映させてもらいたい。
政府は、この夏にもJR北海道の支援策の大枠を示す。
忘れてならないのは、国の責任の重さである。
JRの経営危機は、国鉄分割民営化当時の枠組みが通用しなくなった点が大きい。
低金利政策の下で経営安定基金の運用益は低迷し、JR貨物がJR北海道に払う線路使用料も安く抑えられている。
廃線を誘導するようなことは避け、政府は、JR発足以来の根本的な問題に向き合うべきだ。

My comment

道民として感じるのは、数年前よりJR廃線の問題が指摘されて以来、道選出の国会議員がどのように国に働きかけ要望しているのかが見えないことである。道議会議員も何ら積極的な要望を出していない。
何のための議員であるか胸に手をおいて反省してもらいたい。

地域振興を国に要求するなら、まず生活のための公共交通機関の充実こそ最重点課題であろう。
日本が戦後復興が成功したのは、いち早く全国津々浦々まで平等に鉄道網が張り巡らされ、どんな街にも駅員と郵便局員と電話局があって、最低限度の文化的生活を営むための公共施設と安定した住民の雇用の場でもあったからだ。
中央では新幹線はじめ私鉄がひしめき、更にリニア新幹線迄作ろうとしている。このような一極集中はますます地方を衰退させ、予測されている自然災害や原発事故が起きたら、国が成り立たなくなってしまう。
国家百年のあるべき姿は決して採算だけではないはずである。今一度今後百年の大計を議論してほしいものである。
目先の金もうけだけを目的とするカジノ法案や、働かせ方改革等々人権を無視し、利益のみを追求する経団連と政権にすり寄るネトウヨをいいように利用している安倍政権は国を亡ぼす。

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