日本会議とは

『日本会議』とは、旧日本軍参謀らが創設した“誇りある国づくり” を目的とする任意団体で、会員数は全国に約3万5000人、総支部数228を誇る。この団体が今、安倍内閣の“後ろ盾”となり、憲法改正と国防力の強化に邁進している。『日本会議』とは一体何なのか。
詳細は「日本会議」の正体を参照

 発足したのが1997年5月。『日本を守る会』と『日本を守る国民会議』の二つの保守系団体が統合され、今日の姿になった。

 現在の役員には、神社本庁の総長、神道政治連盟常任顧問、霊友会常務理事、靖国神社宮司、黒住宗晴ら巨大宗教団体の幹部、ブリジストン関連会社の元社長ら財界人、東京大学名誉教授ら学者、そして保守系ジャーナリストなどの名前が並ぶ。機関紙『日本の息吹き』では、“南京虐殺はなかった” “東京裁判は誤り” “首相の靖国参拝を”といった主張を展開。これまでの歴史教育を “自虐的” と批判する『新しい歴史教科書をつくる会』の活動を支援してきた。

『日本会議』の特徴は、国会議員と強い繋がりを持つことだ。『日本会議』を支援する『日本会議国会議員懇談会』には、288人もの国会議員が参加する。懇談会メンバーである自民党中堅議員が明かす。

注目すべきは、『日本会議』と安倍政権の関係だ。麻生太郎副総理をはじめ、閣僚19人中13人が懇談会に参加している。むろん、安倍首相も同懇談会のメンバーで、『日本会議』主催のシンポジウムやイベントに頻繁に参加している生粋の支援者だ。安倍内閣は『日本会議内閣』といっても過言ではないのだ。

これらをまとめると、日本会議の本質は、
1 第二次大戦で敗けたことを受け入れがたく、東京裁判のA級戦犯を認めたくない。安倍首相の祖父、岸信介も一時A級戦犯被疑者。のち釈放されたが、A級戦犯を靖国神社に合祀した。(注:そのため天皇陛下は靖国神社に参拝していない。)
2 彼らの憲法改正案は明治憲法と同じ。
3 日本が明治憲法下で軍事五大国だったときのように、アメリカとともに世界に進軍したい。
4 自民党の中に広く根を張り、内閣の大多数が日本会議メンバーである。
5 明治憲法下で国の権力を行使した人たちの子孫が多い。

この様なネット情報を見ると、安倍内閣のやろうとしていることが見えてくる。今後も日本会議の動きは国民が監視していかなければ、明治憲法への回帰が行われ、帝国主義へ回帰してしまう恐れがある。