JR山手線支柱倒壊の原因

JR東日本 山手線支柱倒壊で調査結果を発表

5月8日 17時49分 NHKニュース

先月、東京のJR山手線で線路脇の支柱が倒れてレールに接触したトラブルについて、JR東日本が記者会見し、倒れた支柱が通常より大きな力が加わる構造となっていたにもかかわらず、別の支柱とをつなぐはりを撤去し、強度が弱まったたことが原因とする調査結果を公表しました。JRでは、工事に伴うリスクの把握が十分でなかったとして、技術的な助言などを行う部署を新たに設置するなど、再発防止に取り組むとしています。

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My Comment

この事故に関するコメントはこれで4回目である。
何度も指摘しているように、この事故には重大な教育上の問題を含んでいるからである。
なぜならこのような調査結果を仰々しく発表しなければならない程、報道関係者も工事関係者も自分たちの科学知識の欠如を恥じているところが見えない。
団塊の世代の現場担当の人間であれば、とっくに気が付いている物理学の基礎中の基礎である力学をほとんど学んでいない証拠である。

高校物理、化学、生物等過去の高校生では、ほとんど履修しなければ高卒資格が得られない科目が軽視され、また高校の単位制度がこれらの科学技術の基礎を学ばなくても卒業できる。
また、仮に履修したとしても形式的で、これらの単位未修得で留年することはないからである。
単位未認定で留年させると保護者から相当の批判がくる。
そのため高校は留年させることもできない状況にある。
すなわち、高校卒の品質(学力)が全く保障されていないにもかかわらず、ほとんど出席日数のみで卒業してくるから、その後の大学生のレベルもおのずと決まってくる。
大学も少子化で定員確保のために入学試験さえも形式的で低レベルの高卒が大量に入学してくる。
今や売り手市場とかで大卒採用に意欲的である企業は多いが、心して彼らの学力を判定してほしい。学力のみでなく判断力、学習意欲、継続する忍耐力等々人間性もしっかり見極めて採用しなければ単なる数合わせでは企業も大きな損失を伴う。
一方で、高専のように第3者機関(JABEE)によってその教育プログラムが厳しく監理され、学年ごとの定期試験もごまかしは許されない。そのため多いときは2割もの学生が留年となることも珍しくないのだ。
だからこそ高専出身者が企業から引っ張りだことなるのである。

そろそろ入学してしまえば遊んでいても卒業できる高校は閉鎖してほしいものである。特に定員割れを起こしている高校や私立高校での単位認定の在り方を厳密にチエックしてほしい。
この様な高校の甘さと大学への入りやすさが、小中学生にまで及んで学力の低下を招いていることを、文科省がしっかり監督する必要がある。
教育委員会に任せきりの学力向上対策では、科学立国日本が立ち行かなることを危惧するものである。