サラリーマンは全員連合へ加盟せよ。

NHKニュース
経団連の榊原会長が29日の記者会見で前向きな考えを示したのに対し、連合の古賀会長は記者団に対し「今の賃金体系は労使の議論の積み重ねによるものであり、年功序列だけを見て解消すべきというのは乱暴だ」と述べ、慎重な姿勢を示しました。
政府は年功序列型の賃金制度の見直しとあわせて、非正規社員の処遇改善や、ワーク・ライフ・バランス=仕事と生活の調和に向けた働き方の改革についても議論を進め、政労使の3者で合意文書を取り交わしたいとしていて、労働界の理解が得られるかが、今後の議論の焦点となる見通しです。
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NHKニュース
政府は、内閣の重要課題の1つである「地方創生」の実現に向けて、魅力ある就業機会の創出や、出産や育児に希望がもてる環境の整備などを基本理念とする、「まち・ひと・しごと創生法案」を、29日、国会に提出し、今の臨時国会で成立を図る方針です。
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My comment

にわかに安倍首相が力説を始めた「地方創生」。
この地方消滅の根本原因が政府には分析できていないのではないか?

地方創生を図らなければならない根本原因が、労働者の権利を奪ったパートや派遣社員を認め、従業員に厚生年金もかけずに、資本家や株主、経営者だけに利益を独占させ、法人税を減額して消費税をアップするという、ほとんど一貫性のない政治を繰り返してきた結果が、地方の消滅、少子化なのである。

すべて、このパート労働、派遣労働を認めた愚策政治が原因である。

この後に及んでさらに、子育て世代に所得を回すために、年功序列制度を廃止せよと政財会がこぞって労働者代表の連合説得に乗り出した安倍政権。
年功序列は仕事のレベルと匹敵する。単なる肉体労働とは違うのである。
1企業で働いてきた年配者は、会社にとってなくてはならない人物で、ある意味会社の存亡を握る人間である。同一労働同一賃金といえるほど誰でもできる仕事など、今の時代には存在しない。

そのよい例が団塊の世代のベテランがごっそり抜けて、人件費は減ったかもしれないが、会社の存続が危うくなっている企業も多くみられることに気づいていない。
明らかに作業改善も、品質保証も、原価低減策もで出てこない企業体質になりつつある。

今こそ、古賀連合会長は全国の組合労働者とパート・派遣社員を統一して自分たちの主張をしない限り、日本の再生はあり得ない。

連合は断固として、主張すればいい。主権は大多数の庶民が握っているのである。
連合は組合労働者だけでなく、非正規雇用者(非組合員)をまとめて権利を主張しない限り、労働者の権利は守れない。
労働者が真に声を上げ、勝ち取らない限り、数%の大金持ちのために世界が振り回される時代になりつつある。
その表れがスコットランドやスペインの独立運動、スエーデンの政権交代などに表れている。すべて格差や処遇の偏りが原因である。

格差こそ解決すべき問題である。

安倍総理の言う地方創生と全く逆の、消費税増税、法人減税、金持ち優遇をやりながら、今度は連合まで取り込もうとしていることをしっかり
意識してほしいものである。

世界では今や資本主義社会が破たんし始めてきている。あらゆる紛争や、日本の凶悪犯罪の増加や、生きるためにせっぱつまった人間がいかに多いかを見れば明らかである。

人間の幸せとは、普通に働けば自分の思い通りの人生が実現できる社会である。普通に暮らしていけるだけの報酬さえ与えられれば、その中で将来の夢も希望も湧いてくるのである。働く場も適切な報酬も削り取る企業は社会にとっての罪悪である。即刻退場してもらいたい。

企業は利益追求よりも社会的責任がより重要なのである。そのような企業のみが生き残って行ける企業であり、日本の将来を担う企業なのだ。
企業や資本家や会社経営者は、自己利益追求よりも、社員を雇用し適切な報酬を払って、その人の人生を買うのである。

その意味で経団連の動きは見過ごすわけにはいかない。
政治献金を増やすなど、政治を金で動かす最低の行動であることを見抜いている国民が、数多くいることを忘れないでもらいたい。
その上でしっかりした経営哲学、社会的哲学を経団連で議論し共有すべきだ。
このようなパート労働や派遣制度を推し進め、日本社会を根底から揺るがした経団連には大きな責任がある。
「角をためて、牛を殺す」ことにならぬよう・・・